社会保険料の壁
年収が106万円もしくは130万円を超えたパート主婦は社会保険料への加入しなければなりません。パート先の社会保険に加入すると、手取り額が約15%ダウンしてしまうことで多くの方が働き控えをしています。
一方、社会保険に加入すれば将来の受給年金が増えますし、ケガや病気で働けなくなったときなどに傷病手当金が受け取れるなどのメリットもあります。
仕組みは知っていても、社会保険に加入することで将来どの程度年金が増えるかイメージできないため、一線を越えられない方も多いのかもしれません。
そこで、次の例でシミュレーションしてみました。
〇1984年生まれ Aさん 40歳 女性 既婚
社会保険加入歴:
22歳~30歳 会社員 平均年収400万円 厚生年金加入
31歳~40歳 パート 平均年収100万円 第3号被保険者
ケース1)60歳まで第3号被保険者のままパートを続けた場合(年収100万円と仮定)
65歳からの年金額:96万円/年
ケース2)41歳から60歳までパート先の厚生年金に加入した場合(年収115万円と仮定)
65歳からの年金額:104万円/年
受給年金の差は年間8万円となる計算です。
現在は、年収が103万円を超えると社会保険料の他に103万円超の部分に5%の所得税がかかることもあり、手取りベースでは第3号被保険者のままのほうが多いという逆転現象が起こるのです。
議論されている103万円の壁の引き上げや、社会保険料の加入要件の見直しなどで、今後、現状のままの働き方ができなくなる方もでてくることが予想されます。
今後の政府の動向に注目しつつ、将来を見据えて自分の働き方を見直してみましょう。
(厚生労働省 公的年金シミュレーター
https://nenkin-shisan.mhlw.go.jp/index.html)
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